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今日は、せっかくのクサコの休日なのに、朝から雨が降っている。

ジョギングは出来ない。

朝御飯を食べて、今、わたしの隣で、本を朗読している。

「七百年の薔薇」という本。


昨日、映画を見た。

「看上去很美」、中国映画。
movie_gut28_48_0.jpg


全寮制の幼稚園を舞台にした物語で、主人公は4歳の男の子。

さすがに中国で、幼稚園でもなかなか厳しい。

集団訓練のような日常の中で、主人公の天真が失われて、

阻害され、ひとり孤独に取り残されていく・・・といったような物語。

「見たところ、とても美しい」という題名は、まさしく、その通り。

子供たちは無邪気で可愛いけれど、牢獄の中で、精神は萎縮させられていく・・

現代中国を諷した寓話だ。

イタリアとの合作だから出来た映画かもしれない。

とは言うものの、かわいらしい場面も多く、それなりに面白かった。

そういえば、子供の頃は、ひとりで服を着るのも大変だったなあ・・

などと、懐かしく思い出したりした。


中国語は面白いなあ・・と、つくづく感心したのは、以下の場面。

主人公がいたずらをしても謝らないので、先生は、他の園児たちに、

彼と口を利いてはいけないと命じる。

主人公は、つまらないし、

ふと、ひとりでいた女の子が、自分を見て笑ったような気がして、近づいて言う。

「どうして僕のこと笑ったの?」

「あなたのことなんか、笑ってないわ!」

彼女は立って、彼の横を通り過ぎるとき、吐き捨てるようにつぶやいた。

「犬を笑ったのよ!」


ちょっと驚いた。

日本に、こんなセリフを吐ける幼稚園児がいるだろうか?

しかし、おそらく中国人はこの場面を見ても不自然さを感じないのだろう。

中国には、豊かな”罵る文化”があるのだから。

幼稚園からこうして鍛えていけば、将来は有望だなあ。


私は、皮肉ではなくて、これは本当の意味での言語の豊かさだと思う。

おおっぴらに口に出来ない、しかし、密かに語られたり、

ここぞという時には、怒涛のように飛び出してくる、

上品とはいえない言葉の数々、

そんな、辞書には載せてもらえない語彙・語法が、言語の文化を深く支えているのではないだろうか。

そして、この言語の文化が、人間の精神の健全と自由を保障しているのだ。


翻って、日本の言語の状況はどうだろう?

惨憺たるものだ。

言語の使用に際しての、自主規制や言葉狩り。

内実の伴わない言葉の言い換え・・・

日本語はどんどん、つまらなく空疎になっていく。

最近は、近所の人との無駄話でも、使う言葉に気をつけなければならなくなってしまった。

「きちがい」「びっこ」「つんぼ」・・・

こんな言葉が普通に使えないなんて、変だ。

日本語がどんどんあいまいになって、変形し、死んでいく。

現代人で、喧嘩の時、上手に面白く相手を罵れる人なんて、まずいなくなってしまった。

日本人の精神も、言葉と共に萎え縮んでいく。


「看上去很美」・・「見たところ、とても美しい」・・・これは、日本のことだね。
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テーマ : 映画感想
ジャンル : 映画

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